時間の概念を取り入れた
日本国産テクニカル分析一目均衡表
目次
一目均衡表とは
一目均衡表の計算方法
一目均衡表のチャートの作り方
転換線・基準線は予測できる
サンプルファイル 一目均衡表とは一目山人という方が開発した純国産のテクニカル分析です。 このチャートの特徴は「時間」という概念を取り入れた事でしょう。また、当日の値動きから26日先のデータを作成する等、 その他のチャートとは一味違うものとなっています。
見た目も難しく、また使用方法も奥深く、直感で理解できない分初心者からは敬遠されがちかと思いますが、 日本国産であるにも関わらず各国で用いられ、またあらゆる相場で効果を発揮するという高い評価を得ており、 多くの投資家が利用しているのは間違いありません。
ここでは単純な利用方法を述べるに留めますが、実際に説明書を手にすると1冊の本では済まないほどの量であり、 完全に理解するには年月を要するかと思われます。さわりを理解し、興味があればさらなる研究をすると良いでしょう。
一目均衡表は多くの指標で構成されています。まずはその指標を理解しましょう。 その内容は転換線・基準線・先行スパン1・先行スパン2・遅行線・日々線の全部で6種類があります。 順番に説明しましょう。
簡単なものから説明します。
日々線
終値を繋いだ線の事です。単純にローソク足で代用できます。
転換線
当日を含めて過去9日間の高値と安値の平均値
基準線
当日を含めて過去26日間の高値と安値の平均値
先行スパン1
転換線と基準線の平均値
先行スパン2
当日を含めて過去26日間の高値と安値の平均値
遅行線
当日の終値
さて、言葉だけで理解できたでしょうか。
問題は、計算した値をチャートのどこに記載するかです。例えば遅行線は当日の終値とあります。
これを日々線と同じ位置に記載する意味は全くありません。
記載する位置に注意する指標は先行スパン1・2と遅行線です。
先行スパン1・2は当日を含めて26日後に記載。遅行線は当日を含めて26日前に記載します。
つまりまだ訪れていない日には先行スパンが既に計算されているという事です。そしてこれはこの後どのような値動きがあろうと変わりません。
そしてこの先行スパン1・2に挟まれた空間を「雲」と表現します。こちらの方が聞いた事があるかもしれませんね。
この雲が上昇トレンド時の下値支持線になったり下落トレンド時の上値抵抗線になったりします。
雲の層が薄い箇所(ねじれる箇所)は突破しやすい事が考えられ、要注意の日柄とされます。
一目均衡表も移動平均線での計算と同じくゴールデンクロスの概念があります。それは転換線が基準線を上抜くという形で表れます。 また、遅行線が日々線を上抜く、日々線が雲を上抜くという形でも表れます。 そしてこの3つが全て実現した状態を3役好転と言い、非常に強い買いサインとして知られています。
では次章で具体的にExcelで計算してみましょう。 一目均衡表のような複雑なチャートでも自分で計算して根拠を知ると素早く理解が深まります。Excelで一度は計算してみましょう。 前述したように52日前のデータを使用しますので長期間のデータが必要となります。今回は約180日分データを使用しました。銘柄は1801大成建設で期間は2005年4月1日以降です。
| A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | |
| 1 | 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 転換線 | 基準線 | 先行スパン1 | 先行スパン2 | 遅行線 |
| 2 | 4/1 | 400 | 406 | 395 | 405 | 374 | ||||
| 3 | 4/4 | 401 | 402 | 397 | 401 | 372 | ||||
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ||||
| 10 | 4/13 | 390 | 391 | 385 | 387 | 395.5 | 362 | |||
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |||
| 27 | 5/12 | 373 | 377 | 372 | 374 | 374.5 | 380.5 | 365 | ||
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ||
| 52 | 6/16 | 368 | 368 | 364 | 365 | 361.0 | 364.0 | 377.50 | 369 | |
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |
| 78 | 7/25 | 368 | 368 | 364 | 366 | 371.0 | 373.0 | 362.50 | 278.5 | 396 |
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |
| 182 | 12/26 | 538 | 539 | 529 | 535 | 515.5 | 508.5 | 493.40 | 465.0 | |
| 183 | 493.00 | 465.0 | ||||||||
| 184 | 491.25 | 466.5 |
ご覧の通り一番計算に日数のかかる先行スパン2が算出されるまで多くのデータが必要となります。
今回の例では78行目で全てのデータが揃っていますが、前述した通り先行スパン2は26日先に記載するデータとなりますので
実際にデータが揃うのは53行目となります。78行目の先行スパンが計算された段階ではまだ日々線が追いついていないという事です。
それを実際に表現したのが183行目以降となります。日々のデータは空白でも先行スパンは計算されています。これが26日続くという事です。
また、遅行線は26日前に記載していくデータとなりますので最先端のデータの時点では表に表れません。
ではそれぞれのセルに入る計算式を見てみましょう。
まずは転換線と基準線です。
F10のセルに以下の数式を入力します。
=AVERAGE(MAX(C2:C10),MIN(D2:D10))
G27のセルに以下の数式を入力します。
=AVERAGE(MAX(C2:C27),MIN(D2:D27))
MAX式とMIN式で最大の値と最小の値を取得し、それからAVERAGE式で平均求めます。
そして先行スパン1です。
G52のセルに以下の数式を入力します。
=AVERAGE(F27:G27)
式は単純ですがセルの参照がわかりにくかもしれません。転換線と基準線の平均を26日後のセルに返します。
続いて先行スパン2です。
I78のセルに以下の数式を入力します。
=AVERAGE(MAX(C2:C53),MIN(D2:D53))
こちらも参照セルに注意。過去52日の高値と安値の平均を26日後のセルに返します。
最後に遅行線です。
J2のセルに以下の数式を入力します。
=E27
当日の終値を26日前に返します。
ここまで入力できたらチャートを作ります。
ローソク足に散布図で各種線を作りましょう。
ローソク足との複合グラフを作成する場合はExcelでチャートを作成(一般的な方法)とExcelでチャートを作成(研究会独自の方法)を参考にしてください。
完成すると下のようなチャートができます。

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| A | H | I | J | K | L | ||
| 1 | 日付 | 先行スパン1 | 先行スパン2 | 遅行線 | 雲 | 雲土台 | |
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |
| 78 | 7/25 | 362.50 | 378.5 | 396 | 16.00 | 362.50 | |
| 79 | 7/26 | 360.75 | 376.5 | 403 | 15.75 | 360.75 |
K列とL列を追加しました。内容は雲と雲の土台です。
K78セルに以下の数式を入力します。
=ABS(H78-I78)
L78セルに以下の数式を入力します。
=MIN(H78:I78)
これをグラフに追加します。まず積上げ面グラフで土台を下に、雲を上に配置するよう設定します。
ここまで様々なチャートを作って来たのでピンと来る方もあるかもしれませんが、土台の部分は輪郭も領域も「なし」にします。
雲の部分には好みの色を付けましょう。あまり濃い色をつけない事で見やすいチャートが完成します。
輪郭や領域の設定が理解できない場合は研究会独自のローソク足の作り方のページを参照してください。
こうして完成したものが下のチャートです。

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基準線の上昇なくしては株価は上昇しないと言われ転換線の向きも短期的に株価の推移を計るうえでは重要です。
パラボリックで数日未来のSARを予測できるように転換線・基準線も数日未来の値を予測できます。
これは特に基準線の動きを見て現在が上昇トレンドなのか横ばいなのか下降トレンドなのか判断できる事を考えれば重要な技術だと考えます。
マガジン内で「来週の基準線は・・・」等と予測を立てて記事を書いているのは今から紹介する内容が根拠となります。
転換線と基準線の計算根拠は前章で紹介したとおりです。 転換線であれば9日前の高値と安値の間の数値を計算しますがもしこれが明日どちらも更新されなかったら転換線はどうなるでしょうか? 答えは簡単、「当日と同じ値になる」です。 つまり、転換線が動くかどうかの判定は明日の値動きが過去9日間の高値安値を更新するかどうかによります。明日における過去9日ということは当日から見て過去8日ということです。 ここでもう一つの重要な事項です。過去9日から過去8日に1日ずれが生じた分、この1日で高値または安値が変わる可能性があります。 簡単に言うと転換線の計算に9日前の高値または安値を採用している場合です。
以上を踏まえて転換線の予測をたてて見ましょう。数値を見るよりチャートを見たほうが理解しやすいと思います。まずは一度確認してください。

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いかがでしょうか?このように転換線と基準線の計算範囲を確認してみると、前日の高値が採用されており本日の株価は計算範囲の比較的上側に来ています。
加えて転換線の計算範囲の下値を見ると当日を含め5日前の安値が採用されておりあと4日経過するとこの安値は採用範囲から除外されます。
以上から、もし高値を更新する事があればその場で転換線は上昇し、また高値更新がすぐにされなくても安値の除外により転換線は上向きになると言う事が言えます。
チャート上に薄く転換線の続きを表示してありますが、これは高値更新が無い場合でも「このような動きが予測できる」という表示です。
同じように基準線についても5日間高値更新が無かったとしても安値の除外により上昇が始まります。もちろん高値を更新したらその前に上昇が始まりますし、
その後安値の除外によりさらに上昇の勢いが強まります。
「今日より基準線が横ばいから上昇に転じました」という情報を事前に知る事ができ、うまく使えば株価の安い時期に仕掛ける事も可能かと思います。 長期で投資する方には無用の産物でしょうが、私のように数日決済の短期売買が中心のトレーダーにはこの1日〜2日の仕掛けるタイミングというのは重要なのです。
さて、具体的なチャートの表記の方法ですが、意外に難しいのです。
サンプルデータにはもちろん数式が入力されていますが、難しいのは数式ではなく日々入力していく株価に従って数式の入力セルも変更していかなくてはならない点です。
全てのチャートに該当する事ですが、日々のデータが蓄積されてチャートが見難くなった時にの表示範囲を変更するのは面倒なものです。
そしての方法は日々変更していかなくてはならない点が非常に面倒です。人間誰しも面倒な事はなかなか続きません。
当会はこの問題をまとめて解決する方法を知っていますが、文章だけで表現がなかなか難しい為にまだ公開できずにいます。
このホームページ上や別の場においてでも何らかの形で公開したいと思っていますのでお待ちください。